今回も日照不足が引き起こす日本人の「ビタミンD不足」について警鐘を鳴らす、ナグモクリニックの総院長 南雲吉則先生に色々教えてもらいましょう!ビタミンDを効率よく摂取するには、やはり紫外線を浴びること。太陽を避ける間違った生活習慣を辞めて、しっかりとビタミンD不足を解消し、健康に楽しく暮らしましょう!PROFILEナグモクリニック総院長南雲吉則 医師1955年生まれ。乳腺専門医、医学博士。慈恵医大・近畿大学の非常勤講師。慈恵医大学卒業、東京女子医大形成外科、癌研究会附属院外科、慈恵医大学第一外科乳腺外来医長を経て、バスト専門のナグモクリニック総院長。「女性の大切なバストの美容と健康と機能を生涯にわたって守る」をモットーに東京・名古屋・大阪・福岡、銀座の5院を飛び回る。がん患者の命を救う食事と生活術「命の食事」を提唱。テレビ出演・著書多数。「ナグモクリニック」ホームページ: https://www.nagumo.or.jp/「命の食事」ホームページ:https://inochinoshokuji.or.jp/「Dr.ナグモの命の食事チャンネル」https://www.youtube.com/channel/UCbz9DRg2pfeTEuz7CgxPM9gINDEX日本人のビタミンDを増やそう!紫外線はあなたの健康を救う救世主!私たちはなぜビタミンD不足なのか…オゾンホールの発見から始まった行き過ぎた「紫外線予防キャンペーン」が日本の美白ブームに火をつけ、わたしたちからビタミンDを奪ったと言っても過言ではないでしょう。しかし紫外線は健康を損なう悪者どころか体内でビタミンDをつくることで、がんやアレルギー、糖尿病、高血圧、不妊、免疫力の低下といった、現代の日本人が抱える健康問題を一挙に解決できる可能性を秘めた救世主なのです!ビタミンD不足が引き起こす健康リスクとは?太陽を避け続ける生活を改善し、適度に紫外線を浴び、体内のビタミンDを増やせば、がんによる死亡率は低下し、年々増え続けるアトピー性皮膚炎や花粉症、食物アレルギーなどのアレルギー性疾患、動脈硬化のリスクになる糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病、肥満、風邪やインフルエンザなどの感染症を予防することができます。紫外線が皮膚に与える影響を理解しましょう!まずは自分のスキンタイプを知ろう!皮膚にはメラニン色素があり、紫外線防御に働いています。紫外線を浴びたときの皮膚の反応には、赤くなる「紅斑」と、黒くなる「黒化」があり、その反応は皮膚の色によって異なります。これを「スキンタイプ」といって、次のように分類されます Ⅰ型必ず赤くなるが黒くならない。皮膚の色は白色Ⅱ型 必ず赤くなり、そのあと少し黒くなる。皮膚色は白から淡褐色Ⅲ型ときどき赤くなり、そのあと黒くなる。皮膚色は淡褐色から褐色Ⅳ型赤くはならず、必ず黒くなる。褐色から地黒Ⅴ型かなり黒い。地黒。Ⅵ型黒色。日本人のスキンタイプは3種類!同じ日本人といえども、肌のタイプは人それぞれ。日光浴はビタミンDを生成する上で非常に有効ですが、日光は肌の状態によっては浴びすぎるとリスクもあります。まずは自分の肌のことをよく知って安全に日光浴を楽しみましょう!紅斑反応というのは、いわゆる「日やけど(サンバーン)」です。紅斑反応を起こすのに、必要な最少紫外線量を最少紅斑量(MED)といいます。スキンタイプの数字が大きくなるほどMEDが大きくなるのです。黒化反応は、いわゆる「日やけ(サンタン) 」で、次の2つがあります。1.即時黒化A波紫外線(UV-A)を浴びたときは、皮膚に元々ある還元型メラニン重合体(無色)が酸化して酸化型メラニンになり、黒化を起こします。即時黒化は、紅型に戻ります。紅斑反応を予防する生体の防御反応です。一晩寝ると成長ホルモンの作用で再び還元型に戻ります。2.遅発型黒化(色素沈着)B波紫外線(UV-B)による紅斑反応が消退するころに、メラニン色素細胞が増加して色素沈着を起こします。ビタミンDがどうやって作られるか知っておこう!ビタミンDを効率よく生成するためにも、ビタミンDはどのようにしてつくられるのか?血液検査でビタミンDの値はどれくらいが理想的なのか?皮膚表面でビタミンDが、どのようにつくられるのか理解しておきましょう!ビタミンDはどうやって作られる?ビタミンDは太陽光を浴びることによって皮膚表面で作られます。【01】コレステロールからプロビタミンD3皮膚表面にはコレステロールからつくられた7-デヒドロコレステロール(7-DHT)、別名「プロビタミンD3」が広範囲に存在します。【02】プロビタミンD3からビタミン D3B波紫外線を浴びると、そのエネルギーが「プロビタミンD3」を「ビタミンD3」に変化させ、血流に乗って全身に運ばれます。前の項目でお話しした1MED (最少紅斑量)、つまり皮膚にわずかな紅斑を引き起こす量の紫外線を全身で浴びたときに、24時間以内に1万~2万IU(国際単位)の「ビタミンD3」が血中に放出されます。【03】ビタミンから貯蔵型ビタミンD血中のビタミンD3は肝臓で貯蔵型の25(OH)ビタミンDに変化して、肝臓や脂肪細胞に蓄えられます。【04】貯蔵型ビタミンDから活性型ビタミンD貯蔵型 25(OH) ビタミンDは、必要に応じて腎臓で活性型1・25(OH) ビタミンDに変化します。血液検査でビタミンDの量はどのくらいの値が理想的か?活性型1.25(OH)ビタミンDの量は少なく、常に一定に保たれているために、 血液栄養解析では、貯蔵型 25(OH)ビタミンDの血中濃度(単位はng/ml)を測ります。20未満は欠乏症乳がん・大腸がん・その他のがんの死亡率が増加し、くる病の 危険性が増します。30未満骨粗しょう症、アレルギー、うつ、糖尿病、関節痛が増します。140未満高血圧、心筋梗塞、多発性硬化症が増します。50〜80が至適値がん死亡率と全死亡率が減少します。100以上は中毒症全身にカルシウムが沈着しますが、紫外線や貯蔵型ビタミンDでは中毒症は起きません。ビタミンDを増やす第一歩は毎日の日光浴から散歩や日なたぼっこでたっぷり紫外線を浴びる紫外線を怖がって赤ちゃんに日光浴をさせないというのは、アトピー性皮膚炎やくる病を助長することになります。アトピー性皮膚炎の治療法の一つである海水浴療法では、効果の理由として「海水に含まれる塩分が皮膚を清潔にする」「自然環境がいい」などが挙げられていました。しかし、塩分が皮膚によいのなら、家でつくった塩水を皮膚に塗ればすむことですし、自然環境がいいというのなら、高原でもいいはずです。海水浴療法の効果の要因は、まさに全身で紫外線を浴びることによる免疫機能の正常化なのです。 子どもはゲームばかりして、外で遊ばなくなったといいましたが、このことが子どものアレルギー性疾患を増やし、成長期に太く強くなる骨の成長を妨げ、高齢者のように転倒するとすぐに骨折してしまうようになったのです。若い女性は、春先から日やけ止めを塗って、なるべく肌を露出しない服装で紫外線を避けることで、皮膚炎を起こしたり、不妊に悩んだりしています。“妊活”などという流行語ができたのも、行きすぎた紫外線対策や美白=美しいという間違っ た考え方の結果といえます。女性が外を歩くときに、ふだんはスッピンで、人前に出るときも極力薄化粧で、日やけ止めクリームを塗らず、少しでも紫外線を浴びるようにしてください。欧米人なら、夏は真っ黒に日やけして、冬でもコーヒーショップではテラス席を好みます。しかし、日本人で日やけをしている人はほとんどいません。スポーツをするときも、女性は厚化粧です。それだけの紫外線対策をしても、シミだらけの人が多くなったような気がします。公園のベンチに一人で腰かけている高齢者を見ますが、日なたぼっこをしているようには見えません。その証拠に、夏でも帽子をかぶって、長袖、長ズボンというスタイルです。これでは紫外線の恩恵を受けることはできません。紫外線を効率よく浴びるコツを紹介!十分なビタミンDを作るには週2回のタンニングマシン利用がおすすめ!タンニング(日やけ)マシンで、全身裏表1MED(わずかに皮膚が赤くなる量)の紫外線を浴びた場合のビタミンD生成量は10000〜20000IU(国際単位)です。 1日3000〜5000IUのビタミンDを体に取り入れるためには、タンニンダマシンに週に2回入ることをお勧めします。散歩で紫外線を浴びたとしても、半袖半ズボン帽子なしで肌の露出率は25%ですので、ビタミンD生成量は、4分の1の2500〜5000IUです。冬の間も毎日、半袖半ズボンで散歩する必要がありますが、それは現実的ではありません。ましてや日やけ止めクリームを塗っていたら、紫外線は95%カットされてしまいます。車の窓ガラス越しでもB波紫外線は完全にカットされてしまうので、ビタミンDは生成されません。 ビタミンDの効用について調べれば調べるほど、私は紫外線を浴びるべきだと考えるようになりました。ただし、私の場合は、あまりに忙しくて太陽光を浴びている時間をなかなかとることができないのが実情でした。そこで、私が選択したのが、タンニングマシンによって紫外線を浴びることでした。 タンニングマシンというと、チャライ芸能人が浴びて色黒になっているという印象をもっている人もいるかもしれません。しかし、実際にタンニングをしてみて、そのすごさに驚いています。私はアレルギー体質で、背中に慢性皮膚炎があり、そのため週に1回、20分タンニングマシン(日焼けマシン)で紫外線を浴びたのですが、3回目でほとんど慢性皮膚炎がなくなり、12回で完治してしまいました。そして、 背中にあったアレルギー性のシミもきれいになくなりました。慢性皮膚炎が治ったばかりではなく、何かお話ししたように、筋トレをしているわけでもないのに筋肉量が増え、体脂率が減りました。これもタンニングマシン(日焼けマシン)の紫外線によるタンパク同化作用のおかげです。それともう一つうれしいことがありました。それは、頭頂部の髪の毛が少し薄くなっていたのですが、そこにフサフサの髪の毛が生えてきたことです。昔から円形脱毛症の治療に紫外線ライトが使われていますが、これも同じ原理です。ちなみに、タンニングマシン(日焼けマシン)を利用する前の私のビタミンD値は19ng/mlでしたが、利用後は49ng/mlと、ほぼ至適値まで上昇しました。タンニングマシンの紫外線にも、ビタミンDを効率よく生成するためにB波紫外線(UV-B)は含まれています。しかし、1回の照射を短時間に設定することによって日やけどをせず、安心して紫外線を浴びることができます。皮膚の弱い人は1回10分、週2回から始めて慣れてきたら、1回20分、30分と時間を延ばしていくなどの工夫をするとよい でしょう。ただし、体質的または薬剤性の光線過敏症のある人は、タンニングマシン(日焼けマシン)を利用することはできません。みなさんも、紫外線を浴びる、ビタミンDを多く含む食品をとる、補助としてサプリメントを利用する、タンニングマシン(日焼けマシン)を利用することで、体内にビタミンDを蓄えて健康な毎日を過ごしてください。引用引用:「病気が逃げていく!紫外線のすごい力」南雲吉則著(主婦の友社)よりhttps://books.shufunotomo.co.jp/book/b482233.html